L. M. モンゴメリ『赤毛のアン』
好きな文章のメモ!
マリラとマシュウがアン大好きなのがいいな。
その細い小さな手が自分の手にふれたとき、なにか、身内のあたたまるような快いものがマリラの胸にわきあがったーーたぶん、これまで味わわなかった、母性愛であろう。こんなことははじめてなのと、心をとろかすようなその甘さに、マリラは気分をかきみだされた。
アンの背がのびたことにマリラは妙に、なごりおしい気持がした。とにかく、自分がかわいがったこどもが消えてしまい、その代わりに、この背の高い、十五にもなる、まじめな目つきの娘が思索的な額をし、小さな頭を誇らかにそらして立っているのだった。この娘も、小さなこどもとおなじくかわいいことは変わらなかったが、マリラはなにか失った気がして妙に悲しくなった。
彼の目に映るアンは四年前の六月の夕方、彼がブライト・リバーから連れてきたときのままの、小さな、熱心な目つきのこどもで、いつまでも変わらないのであった。
「そうさな、わしには十二人の男の子よりもお前一人のほうがいいよ」
緊張してても e を主張するアンかわいい。
「アンのつづりは最後に e の字がついてるのよ」アンはあえぎあえぎ言葉を添えた。いくら興奮し、うちふるえているとはいえ、この大事な点だけは誤解のないようにしておかなくてはならないと決心したのだった。
「それからフィリップス先生だって、あたしの名前を e を落としてつづったわ。この恨みは心に銘じて忘れないわ、ダイアナ」
好きな言葉
マリラ、紫水晶っておとなしいすみれたちの魂だと思わない?
ああ、野心をもつということは楽しいものだわ。こんなにいろいろと野心があってうれしいわ。
おやつがおいしそう
泡だらけのクリームにレモンパイにさくらんぼのパイ、それにクッキーが三いろに、果物入りのケーキ。それとマリラのお得意の黄色いプラムの砂糖漬け。(. . . )それからパウンド・ケーキとレイヤー・ケーキと、さっき言ったビスケットね。
『赤毛のアン』は小学生のころ、図書室にあった漫画を読んだのでざっくりとしたストーリーは知ってた。今読んでもすごくおもしろい。マシュウが死ぬのはわかってたけど泣いてしまうな…。