斉木香津『凍花』
斉木香津『凍花』双葉社、2010
「好意を寄せられると、すぐにその人のことを好きになってしまう。たとえ自分の理想にまったく合わなくても、自分に気があると意識したとたん、それが恋愛感情になってしまう。そういう人です」
いますよね。
同じ二十代でも、二十一歳と二十七歳では違うものだなと思った。
それでも、好きな人のことはもっと知りたいと思うのは、なぜかな。知って傷つくこともあるだろうけど、その先へ進めば、もっと大事ななにかが待っているはずだって信じられるからかもしれない。
たぶん、いやな思い出とかも、切り捨てられずに引きずったまま、それでも進んでいくんだよ。(. . . )自分を許せる日なんて来ないよね。だったら、許せない者どうしで、なんとかやっていくしかないんじゃないかな。
姉妹ものはグサグサ刺さる。